【建物の損耗と借主の負担について】
普通に室内を使っていても生じる自然な損耗は、家賃に含まれていて、借主に原状回復義務はありません(以下Aと分類)。
例えば、日焼けによるクロスの自然な変色等がこれに該当します。
同じように入居者が退去した後で、次の募集をしやすくするために、再商品化のためのリモデリングをしますが、これはガイドラインではグレードアップ工事であるとして、借主には原状回復義務はないとしています(以下Gと分類)。
例えば、まだ使える給湯器を最新のものに交換するようなことをいいます。
この2つに対して、借主の故意や過失によるなど、使い方に問題があって室内を痛めた場合には、「通常の使い方とはいえないもの」として、借主に原状回復義務が発生します(この損耗を以下Bと分類)。
また、AとBの中間に位置する損耗として、本来は普通の生活の結果としての損耗であるとしてAに分類されるけれど、その後の手入れが悪くて損耗が拡大してしまったようなケースでは、借主に原状回復義務を認めています。
例えば、子供がカーペットに飲み物をこぼしたが、親がそれを拭き取らず、シミやカビが生えたような場合や、壁の結露を拭き取らず放置して、カビが生えたような例をいいます。これをA(+B)と分類します。
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