【入居者需要の長い物件にするには】
たとえ満室になっても油断は大敵です。不動産投資のポイントは、何といっても長く住んでもらう物件をつくりあげること。ここでは、少しでも長く入居者に住んでもらうための秘訣を紹介します。
長く住んでもらうことが一番大事
空室対策というと、空いた部屋を埋めるというイメージがありますが、それ以上に大切なのは、現在の入居者に長く住んでもらうことです。
退去が発生すると、原状回復工事の費用がかかりますし、次の入居者が決まるまで、空室期間も発生します。
地域によっては広告費も必要ですし、精神的にもプレッシャーがかかります。
ですから、退去を防ぎ、1日でも長く住んでもらうために、日頃から工夫を凝らすべきです。
おすすめは、入居者へのアンケートを実施することです。
簡単なアンケートでも、入居者の本音を知るのに役立ちます。
入居者の多くは、本当はちょっとした不満があったとしても、我慢して生活していることがよくあります。
たとえば、
「エアコンの温度調整がうまくできない」
「キッチンの扉の取っ手が外れた」
など、本当は小さな不便があるのに、
「管理会社にクレームするまでとないか・・・」
と片付けてしまうのです。
こんな潜在的な不満は、1つひとつは些細なことでも積み上がれば退去へと繋がります。
そこで、オーナーさんの側から入居者に歩み寄り、あらかじめ隠れた要望を拾い上げることで、入居者の満足度を上げるのがアンケートの目的です。
アンケートには春に実施
アンケートをおこなうタイミングは、春の引っ越しシーズンが始まる前がいいでしょう。
「何かご不満はありませんか?」
という質問項目のほかに、
「退去予定はありませんか?」
「退去の予定がある方は、その理由を教えてください」
という質問をつければ、突然の退去予告に慌てることがなくなります。
また、転勤や結婚といった事情があるなら仕方ないとしても、
「家賃が高いから」
「更新料がもったいないから」
といった理由ならば、オーナーさんが何かしらの対策を講じることで、退去を考え直してもらうこともできるかもしれません。
たとえば、
「今回から更新料は結構です」
「長く住んでいただいたので、家賃を3,000円引かせていただきます」
と提案してみてはどうでしょうか。
次の入居者がすぐに埋まる部屋なら、こんなことをする必要ありませんが、そうでない場合には、これらの対応がトータルで見てオーナーさん側にプラスになることが多いでしょう。
その他に、相場よりも少し安く家賃を設定する(ほかの部屋に引っ越すメリットがない)、収納の多い部屋をつくる(荷物を大量に捨てないと引っ越せないので、引っ越しが面倒になる)、といったことも、退去防止には有効とされています。
オーナーさんは満室の際はやることがないと思われがちですが、「退去防止」という大切な仕事があるのです。
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