【契約書で決めておきたい協議事項】

 賃貸住宅標準契約書(国土交通省版)では、原状回復の内容、方法を、ガイドラインでは、通常損耗分とそれ以外の区分を「当事者の協議事項」としています。

 損耗の程度がどの程度を超えたら通常損耗から「善管注意義務違反」となるのでしょうか。

 また、協議はいつするのでしょうか。

 大切なのは「協議」は「あらかじめ」することです。

 トラブルの後では意味がありません。

 ガイドラインの別表1でどういう損耗が「通常使用を超えるのか」が一応例示されています。

 例えば、「タバコのヤニでクロスが変色したり、匂いが付着している場合は通常使用による汚損を超える場合が多い(B)」としています。

 今回のガイドライン改訂では「臭い」が追加されたことで「喫煙によるヤニ汚れ」のアウト、セーフの判断がより具体的になりました。

 つまり、多少のクロスの変色の場合は判断が微妙だけれども、部屋に「タバコの臭い」が残っているようだと、「明確にアウトと判定される場合が多い」という判断基準を示しました。

 このことを契約書に「善管注意義務を超える基準」としてあらかじめ書いておきましょう。

 具体的には契約書に「ヤニでクロスが変色し、室内にタバコの臭いが付着している場合は、借主にクロス張り替え費用が発生する」と書いておくとよいと思います。

 これでも実際の敷金精算ではグレーゾーンに属する例があります。

 この損耗の程度による分類は、後でダメージマトリクスのところで詳しく説明します。

不動産賃貸管理のRIEGLE

RIEGLEは、収益物件の管理業務、資産運用に特化したプロパティマネジメントを主な業務としております。まだ前橋市では馴染みのないものですが、空室率の高い地方都市にこそ必要とされる管理手法です。今までの不動産業界の慣例とは異なる手法で、収益不動産の利益最大化を図ることができます。

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